過去に制作した日本画作品の一部をご紹介します。
2009 『不夜城』 150号変形
・雲肌麻紙、岩絵具、胡粉、金泥、膠
下図 / 本画部分
東京、台場から新橋品川方面の東京湾岸のビル街。街の灯が空を照らし、幻想的なオレンジの光彩を放つ。湾に現れたもうひとつの街。都会育ちにとっては日常の風景だが、田舎で幼少期を過ごした私には、海外で出会う風景と同じく新鮮なものにみえた。
2010 『兆し』 S100号
・雲肌麻紙、岩絵具、胡粉、金泥、膠
中国、桂林近郊の農村。黙々と耕す農夫と農夫。中国内陸部の農村地帯では、未だに水牛を使った農具で水田を耕す光景が見られる。
牛歩といえば一般的に遅いなど悪い例えに使われる。しかし泥の中をグイグイと早く進く進む姿は従来の「牛歩」のイメージとはかけ離れ、生命力に満ちた力強さを感じた。
そんな泥の中を進む姿に自分を重ね合わせて希望的に描いた。